古い民間信仰
ミシャグジと呼ばれる古い民間信仰があります。
民間信仰とは、体系化された教義や開祖を持つ宗教(神道・仏教)とは異なり、地域の生活から自然発生した信仰です。
神社や寺院という枠組みには属さないため、「神道でも仏教でもない」と言えますが、実際には、長い年月を経て、神仏習合のように混在・融合し、日本人の生活の中に深く根付いています。
参考記事:尾張の民間信仰
ミシャグジもまた民間信仰のひとつです。
その正体は定かではなく、一説によれば縄文時代からあるともいわれます。
多種多様な呼称
「ミシャグジ」の当て字は多種多様で、石神、三狐、三宮、左宮司、社宮司、御左口、斉宮社、作神、社口、社子、左久など実に様々です。
読み方も、オシャモジ、シャクチ、サグチというように、こちらも多様化しています。
ミシャグジ信仰の詳細については、こちらのページにまとめてあります。
名古屋市内のミシャグジ信仰
ミシャグジ信仰は、三重県、愛知県、静岡県、長野県、北関東の一帯に広くに分布しています。
名古屋にもミシャグジ信仰が多く残っています。
独立した社として存在するもの
石神社
南区星崎町阿原。
星崎の石神社には、丸い石と、たくさんのしゃもじが奉納されているのを見ることが出来ます。
三狐神社
狐を祭る神社。
中川区野田2-134
社宮司社(三狐神社)
「おしゃぐりさん」と呼ばれていたとのこと。
熱田区須賀町41
石神社
「名古屋街かど歴史散歩」には、南区鳥栖町にも石神社があると書かれていましたが確認できませんでした。
合祀されているもの
洲崎神社
境内に石神神社があります。
中区栄1丁目
西宮社(斎宮社)
正式には露橋神明社と呼びます。
斉宮社が合祀。しゃもじが奉納されています。
中川区山王町3-12
三狐社
中川区一柳通2丁目
斎宮社
中川区中須町
白山社
大正時代に社宮司社が合祀されました。
西区児玉3-19-6。
その他
物部神社
尾張物部氏の神社で式内社。
大石を神体とすることから、石神神社、石神堂とも呼ばれるとのことです。
ミシャグジ信仰との関連は不明。
地名が残っているケース
社宮祠停留所
東区芳野町には、名鉄瀬戸線「社宮祠停留所」があったとのことです。
斎宮司
北区味鋺に、斎宮司という地名があります。
神仏分離の影響
上記に記載した以外にも、ミシャグジ信仰の痕跡が残っている場所があるかもしれません。
ミシャグジ信仰は、天白信仰や山ノ神信仰と同様に、明治の神仏分離政策の影響で他社に合祀されたり整理されてしまったケースも多いとのことです。
東区の社宮祠停留所や北区の斎宮司のように、地名だけ残っている場合もあります。