七寺(ななつでら)

名古屋市中区大須の富士浅間宮の路地を南の方へと向かうと、大須通り沿いに、「七寺(ななつでら)」という一風変わったお寺があります。

大須通り

長福寺

七寺(ななつでら)は、正式には長福寺といいます。

全体としてこじんまりとしたお寺です。

清洲越し」によって移転

七寺(ななつでら)は、1611年、徳川家康の「清洲越し」によって清須から現在地に移転されました。

清洲越しの移転前には、七つの仏閣を持つ七堂伽藍があったことから、七寺と呼ばれていたとのこと。

七寺

重要文化財も

七寺は、かつては尾張徳川家の祈願所となり、戦前までは大須観音よりも賑わっていたお寺だそうです。

しかし、空襲によって、旧国宝だった本堂などの建物群がすべて失われ、そのまま再建されなかったとのこと。

現在は、重要文化財の仏像があります。

大日如来坐像

七寺の境内には、戦火で被災した大日如来坐像があります。

寛政年間に制作されたとのこと。
高さ2.7メートル。

戦争遺跡として

大日如来坐像は、戦争の記録でもあります。

戦時中には、空襲の際に溶け落ちたためか、継ぎ接ぎになっています。

大日如来坐像

荼枳尼天

大日如来坐像のすぐ両脇に、小さな鳥居があります。

神仏習合のようにも見えて、なかなか興味深い風景です。

稲荷

もっとも、ここのお稲荷様は、神道系の宇迦之御魂神ではなく、豊川稲荷(仏教)の荼枳尼天(だきにてん)のようです。

荼枳尼天